ソーシャルワーカーってなんなん

5年目MSWが徒然と綴る、ただの独り言。

主治医とのコミュニケーション

 

Tさん(51歳、女性)、冠攣縮性狭心症s/o、精査目的で当院循環器内科予約入院。

CAG、EM負荷予定。

 

主訴としては、現在かかりつけ病院(大きい総合病院である)の担当医師とコミュニケーションが上手く取れず、外来付きの看護師も中々やり取りを上手く取り持ってもらえず、受診日に関しては緊張のあまり血圧が上がってしまうような状態とのこと。

5年ほど前に親族の転勤で東京から当該地方へ引っ越してきたあと、近隣にあったとの理由で現在のかかりつけ病院に受診、担当医が退職や転勤で次々に変わり、現在の主治医となっている。処方内容について相談しても良い顔をされず、服薬の副作用で腹部膨満感、嘔気あり相談するも内服量を自己調整するよう指示され、困り果てていると。

 

当院入院予約なった経緯としては、日曜祝日に体調不良あり、かかりつけ病院に連絡するも診察対応は困難なため、近隣のクリニック等受診するよう指示有り。

指示どおり近隣クリニック受診、その際に現在のかかりつけ病院のことも含め相談したところ、心情面配慮いただいた場面もあり他院である当院外来紹介、受診後精査目的に予約入院の流れとなった。

(このことに関してもかかりつけ病院主治医より、良い顔をされなかったとのこと。他クリニックの受診が気に入らなかった?)

 

MSW、入院受付、及び入院後も病室等で面接、上記内容聴取。

本人、神経症気味な部分もあるが、話の内容や表情等から本当に悩み、困っている様子は伺える。

MSWからも主治医と相談し、主治医も循環器的な病態であれば当院フォローとし、他科病態であったとしても当院からかかりつけ病院以外の病院へ紹介する方向が望ましいと考えていることを確認、情報共有。MSWでも外来フォローしていくこととした。

 

本人に、当院医師とも相談し、配慮検討している旨伝えると、当院の主治医はちゃんと話もできるし相談することもできる、できるなら従前のかかりつけ病院以外でフォローしてもらえる形をとりたいとお話されていた。

しかし、Dr.同士は繋がりがあるから、できることならしめやかにフェードアウトしたいと。色々考えられている様子だった。

また、私のことをMSWと思っていなかったようで(笑)、東京にいた際は非常にお世話になったが、こちらに越してきてからはこんなに話を聞いてくれるどころか、他院ではMSWと会ったこともなかったとお褒めの言葉をいただいた。SW冥利に尽きるなぁと思った。

 

一点、興味深い話もあり、東京では病院間でのDr.同士での連絡や入院相談などは日常茶飯事のようだ。私のいる地域では、Dr.toで相談することを嫌がる医師が多いイメージがあり、よほど緊急的なものでない限り、診療情報提供書のやり取りを介しての調整が多い。

どちらの方が効率的かといえば(記録的なことはべつとして)一目瞭然だが、海を超え、地域が変わるとこんなにも違うのかと感じた。

東京では、MSWはもっと地位的は重宝されているのだろうか。一度、そのような環境を体験してみたいものである。できるなら、作り上げていきたいとも思う。